ISSPワークショップ

「物質・材料開発を支える基礎科学」

日時:2015年6月22日 13:0019:00


開催場所東京大学柏の葉キャンパス駅前サテライト(地図)1階多目的ホール

開催主旨

 日本の社会・産業・経済にとって、優れた物質・材料の開発が重要であることは言うまでもない。そのために大学を始めとする研究機関における先端技術や科学研究成果が、産業に有効に活用されることが望まれている。今日の厳しい財政状況にあっても、社会的課題の解決に向けて飛躍的な技術革新を目指す研究には、選択的な支援が行われている。
 産業が直面する問題の中には、基礎科学にとっても重要で挑戦的な課題が多い。実際、放射光やスーパーコンピュータなどの施設を用いた研究が大きな貢献を果たしており、このような基盤技術や独創的な科学研究を継続的に支援することも極めて重要である。本ワークショップは、様々な基盤技術・基礎科学がどのように産業課題の解決に資するかという視点で、現状と将来の分析を行い、物質科学研究者に産業的課題の学術的意義を検討する機会を提供すると同時に、今後の科学技術行政への指針となることを目指している。
 具体的には、個別の産業的課題がどのような基盤技術に支えられているか、今後どのような科学的ブレークスルーが求められるかという視点での講演を第1の軸とし、また多様な基盤技術や基礎科学研究が産業的課題の解決にどのように資するかという視点での講演を第2の軸として、産業的課題と基盤技術・基礎科学のダイナミックな連携を平面的な広がりを持った問題として議論する。これによって今後の物質・材料開発と基礎科学の在り方を長期的展望に立って考える出発点としたい。

プログラム(pdf版)

13:00-13:10 開催趣旨

13:10-13:45 伊藤耕三(東大院新領域・ImPACT) "「しなやかな タフポリマー」の実現"

13:45-14:20 射場英紀(トヨタ自動車・電池研究部) "サステナブルモビリティ実現のための基礎研究への期待"

14:20-14:55 本間穂高(新日鉄住金) "イノベーションを支え続ける構造材料であるために"

14:55-15:30 細野秀雄(東工大応用セラ研) "電子機能材料中の水素の役割"

休憩

15:45-16:20 高田昌樹(東北大多元研) "物質・材料開発のスマートツールとして放射光が貢献できること"

16:20-16:55 常行真司(東大院理) "シミュレーションとデータ科学によるこれからの物質・材料研究"

16:55-17:30 小林洋平(東大物性研) "光科学の発展が変える産学連携の未来"

(ここまで各講演25分+質疑10分)

休憩

17:45-18:05 片山健太郎(財務省 主計局) "科学技術と国家財政"

18:05-18:25 坂本修一(文科省 科学技術・学術政策局) "大学の基礎科学研究と産学共同の関係について"

18:25-19:00 討論

 

  

 

 

世話人 瀧川仁、森初果、杉野修、原田慈久、小森文夫(物性研)

 

問い合わせ:小森文夫(世話人) 

                           電話:04-7136-3474